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学生の皆さんへ:新型コロナウィルス感染症に関連する心理的対応について

2020.04.14


新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)は、世界中で感染の拡大が続いています。このような状況の中で、多くの 方が初めての隔離や自宅待機を経験しています。社会的接触が限られた中で,在宅のまま日々を過ごすことは,メンタ ルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があります。
皆さんが心身の健康を保ち、このような心理的リスクを低減し、この局面を乗り越えていくために、このメッセージが お役に立てば幸いです。

1.ストレス状況で生じる心理的反応を知っておこう

以下のような反応が現れる可能性がありますが、これらの反応は「自然なこと」です。
自分の弱さのせいだと自らを責めたり、早く回復しなければと焦ったりする必要はありません。
■恐怖や不安:感染することや感染させるのではないかと考えることや、普段どおりの生活が送れないこと、学業や将 来に関すること等への恐怖や不安、従来のサポートやケアが得られなくなることによる精神的苦痛
■倦怠や孤独:家で過ごす時間が長くなることに伴う倦怠感や孤独感
■フラストレーションや悲しみ:主体性や自由が失われ不全感に伴う悲しみや落ち込み、過度の我慢を強いられること に対する怒りや憤り
  
このような心理的な反応は、人によって現れるタイミングや強度が異なります。また、心理的な反応よりも、「身体的」な反応(頭痛、腹痛、食欲不振、熟睡できない等)として強く現れる人もいます。

2. 自分に合ったストレス対処方法を知っておこう

このようなストレス状況下での対処のしかたについて、下記を参考にしてください。
■信頼できる情報を適度に:新型コロナウイルスに関する正確で最新の公衆衛生情報を入手することは重要です。しか し、過度に多くの情報に接すると、動揺したり気持ちが高ぶったりしやすくなります。ニュースやソーシャルメディア に費やす時間と、隔離と無関係な活動とのバランスを取りましょう。
■自分の心身をいたわって:バランスの良い食事を取り、可能な範囲で適度な運動と十分な睡眠を取りましょう。スト レス対処のためにアルコールやたばこ、薬物を摂取するのは避けましょう。
■日々のルーティンを:運動・学習などの日常的な活動を定期的に行うようにしましょう。シンプルな達成感、楽しさ や安心を感じられる活動に取り組みましょう。
■つながりを保ち、孤立を避ける:直接会うことは難しくても、電話やSNSなどを使い、バーチャルな繋がりを保ちましょう。お互いに体験したことや感じている気持ちを表現したり、相手を気遣ったりしましょう。

【参考ウェブサイト】

〇日本赤十字社,2020「感染症流行期にこころの健康を保つために」シリーズ 
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200327_006138.html

〇American Psychological Association (2020). Keeping Your Distance to Stay Safe.
(日本心理学会訳 「もしも『距離を取ること』を求められたなら:あなた自身の安全のために」)
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/index.html

〇Harvard university Coronavirus Main ? Health & Wellbeing
https://www.harvard.edu/coronavirus/health-wellbeing

〇Texas A&M University “Mental Health and Coping During COVID-19”
https://caps.tamu.edu/mental-health-coping-during-covid-19/



九州大学              
キャンパスライフ・健康支援センター長


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キャンパスライフ・健康支援センター:092-802-5881

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